2025/07/21

独自開発のFT合成技術で、SAF生産の課題を克服

航空業界の脱炭素化に向け、持続可能な航空燃料(SAF)への注目が世界的に高まっています。そんな中、独自のフィッシャー・トロプシュ(FT)合成技術を武器に、中国のスタートアップ「绿碳合成能源(Green Carbon Synthetic Energy)」がプレシリーズAラウンドで約1億元(約20億円規模)の大型資金調達を完了しました。今回は、同社の技術的優位性と今後の事業展開について詳しく見ていきましょう。

独自開発のFT合成技術で、SAF生産の課題を克服

持続可能な航空燃料(SAF)の製造には、廃食油を原料とするHEFA方式や、アルコールから合成するATJ方式など複数の技術ルートが存在しますが、それぞれ原料の供給制限やコスト面での課題を抱えています。「绿碳合成能源」は、農林業廃棄物など豊富かつ低コストな原料を利用できるフィッシャー・トロプシュ(FT)合成技術に着目。同社は独自の触媒とプロセス開発に成功し、競合他社の1.5倍から2倍という高い生産効率を実現しました。これにより、SAF普及の鍵となる「安定供給」と「コスト競争力」という2つの大きなハードルを乗り越える道筋をつけたのです。

需要急増の市場を見据え、初の自社工場が稼働間近

世界的にSAFの需要は急増している一方で、生産能力は全く追いついていないのが現状です。この巨大な市場機会を捉えるため、「绿碳合成能源」は現在、内モンゴル自治区に初の自社工場を建設中です。豊富なバイオマス資源を活用できるこの工場は、今年末にも稼働を開始し、年間数千トン規模のSAF生産能力を確保する計画です。この量産体制の確立は、同社が市場の主要プレイヤーへと躍進するための重要な一歩となり、将来的には万トン級の大型プラント建設や、自社開発したコア技術のライセンス供与も視野に入れています。

自研费托合成制取SAF工艺,「绿碳合成能源」完成近亿元Pre-A轮融资|36氪首发

Source: https://36kr.com/p/3388447245926531?f=rss