2026/01/05

2026年BMW大幅値下げとAlpina取得で中国市場を再構築

2026年BMW大幅値下げとAlpina取得で中国市場を再構築 のキービジュアル
  • BMWが31モデルで最大30%の価格引き下げを実施、国内販売が急落した背景とは。
  • Alpina(アルピナ)ブランドを完全取得し、ミュンヘン本社が新たな超高級ラインを構築。
  • 価格戦略とディーラー支援の両輪で、2027年の電動化シフトに向けた生存基盤を固める。

こんにちは!テックブロガーの○○です。2026年の元旦、BMWが中国で前代未聞の大幅値下げを発表しました。入門モデルからフラッグシップまで、計31車種が対象です。さらに、同時にAlpina(アルピナ)ブランドを完全に自社の傘下に収め、いわば「自前のミュールバッハ」を手に入れた形になります。この二つの動きが、どんな意味を持つのか、そして私たちのカーライフや業界にどんなインパクトを与えるのか、一緒に見ていきましょう。

BMWが大幅値下げに踏み切った理由

まずは、なぜBMWがここまで大胆な価格調整を行ったのかを整理します。2025年の第3四半期決算によると、グローバルでの販売台数は前年同期比2.4%増と微増でしたが、中国(大中華圏)だけが11.2%の大幅減少を記録しました。これは、同社にとっては「赤字の目に見える部分」でした。

BMWの取締役会長は、2026年と2027年は中国での急成長は見込めないと正直に語っています。販売が伸び悩むと、ディーラー側の資金繰りが逼迫し、在庫リスクが増大します。実際、2024年にG.A.グループが倒産したことや、北京宝信行といった老舗ディーラーが閉店に追い込まれた事例が続出しています。

このような背景の中で、BMWは「価格が高すぎて売れない」=「ディーラーが資金を抱えて倒産リスクが高まる」という悪循環を断ち切るべく、指導価格(メーカー希望小売価格)を実勢価格に近づける方針に転換しました。結果として、iX1 eDrive25Lは24%の値下げ、i7 M70Lは30.1万円の減額と、過去最大級の割引幅が実現しています。

ディーラーへの直接的な恩恵

価格が下がると、単に消費者が得をするだけではありません。ディーラーにとっては、在庫回転が速くなることで資金繰りが改善し、返金やリベートに頼らない「その場での利益」が確保できるようになります。従来のBMWディーラーは、メーカーからの高額リベートに依存していましたが、販売が低迷するとリベートも減少し、結果的に「売れ残りの車を抱える」リスクが高まります。

今回の価格改定は、メーカーとディーラーの「価格ギャップ」を埋め、実際の取引価格と指導価格の差を縮小させる狙いがあります。これにより、ディーラーは在庫税や資金コストを抑え、より健全なキャッシュフローを保てるようになるのです。

Alpina取得で描く新たな高級戦略

価格を下げて市場シェアを守る一方で、BMWは同時に「上位市場」への足掛かりを作ろうとしています。その鍵がAlpina(アルピナ)です。Alpinaは長年、BMWの生産ラインから半完成車を受け取り、独自のチューニングと高級装備で再販売してきた、いわば「BMWの裏ブランド」でした。

2022年に両社が提携し、2026年1月1日付でBMWがAlpinaの商標権を完全取得しました。これによりAlpinaはBMWグループの独立子ブランドとして、150万〜300万円の価格帯でミュールバッハに匹敵する超高級車を提供できるポジションを得ました。

AlpinaはMパワーとは異なり、過激なスポーツ走行よりも「静粛かつ高速で安定した走り」を追求します。たとえば新型Alpina B7(コードネームG72)は、7シリーズのプラットフォームをベースにしながら、エンジン出力やサスペンションチューニングを独自に最適化し、走行中の振動や騒音を極限まで抑えた設計です。

中国市場では、ミュールバッハが約2,000万円以上の価格で超高級セグメントを独占していますが、Alpinaはまだ「社会的認知」が低いのが現状です。BMWはこのギャップを埋めるため、Alpinaを「BMWの上位ライン」としてマーケティングし、ブランド価値を高めようとしています。

日本市場への示唆と今後の展開

日本でも高級車市場は激しい競争が続いており、トヨタ・レクサスやホンダ・アキュラが価格とサービスで差別化を図っています。BMWの今回の戦略は、価格を下げて「エントリーレベル」の顧客層を確保しつつ、Alpinaで「上位層」の顧客を狙うという二本柱です。日本の自動車メーカーにとっても、同様の「価格帯の拡張」と「プレミアムブランドの再定義」は参考になるのではないでしょうか。

さらに、AI技術の活用が進む中で、BMWは車載AIやデータ分析を駆使し、需要予測や在庫管理の最適化を図っています。生成AIやLLM(大規模言語モデル)を用いた販売シナリオのシミュレーションは、価格戦略の精度向上に寄与していると考えられます。こうしたAIインフラの活用は、他メーカーにも波及効果をもたらす可能性があります。

まとめ:価格とブランドの二刀流で生き残りを図るBMW

今回のBMWの大幅値下げとAlpina取得は、単なる「値引き」や「ブランド買収」以上の意味を持ちます。価格を下げてディーラーの資金繰りを改善し、市場シェアを守ると同時に、Alpinaで超高級セグメントへの入口を作る。これが2027年に向けた「新世代」戦略の核です。価格が下がるとブランドの高級感が薄れるリスクはありますが、Alpinaという新たな高級ラインでそのリスクヘッジを図ろうとしている点が興味深いです。

皆さんは、BMWのこの二本柱戦略についてどう思いますか?価格が下がっても「特別感」を保てるのか、そしてAlpinaがミュールバッハに匹敵する存在になるのか、今後の動向に注目したいですね。

出典: https://www.ifanr.com/1650675