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2025/10/16

雷軍と李想が女性ユーザー争奪:小米新SUVと理想i6の戦略比較

背景と関係性

中国の新興自動車メーカー同士の関係は、かつての「好基友」的な親交から、徐々に競争へと変化している。小米創業者の雷軍と理想自動車の創業者である李想は、2025年9月25日の雷軍の年次講演で「国内の他の車も検討できる」と理想i6を公に推奨したことがきっかけで、互いの製品を意識し合うようになった。

しかし、同じ業界でありながら、両者は異なる市場セグメントを狙っている。雷軍は小米のスマートフォン事業で培った「高配低価」戦略を自動車へ持ち込み、女性ユーザーの比率が約50%(2025年9月25日)に達したことを根拠に、女性層へのアプローチを強化している。一方、李想は理想の「奶爸車」イメージから脱却し、若年層・女性層を取り込むべくi6を投入した。

製品ラインナップとターゲット

理想i6は、同社史上最小の5座純電SUVとして位置付けられ、主に単身者や小規模ファミリー、そして女性ユーザーをターゲットにしている。広告では「皇后座席」や「i人空間」といった感情価値を前面に出し、従来の「家族向け」イメージを刷新しようとしている。

対照的に、小米は大型6座SUVを開発し、車体は方正で3列シートを備え、6〜7人乗りが可能とされている(最新車諜照)。このモデルは、家族での長距離移動を想定した「快適圏」への侵入を狙い、2025年秋に新疆で実地テストを実施した。

価格・性能比較

小米新SUVは1.5リッター4気筒増程エンジンと前後双電機による四輪駆動システムを搭載し、純電走行距離は約200〜400km、満油満電での総走行距離は約1,500kmと発表されている(2025年情報)。この数値は、理想L9や問界M9を上回るとされている。

価格面では、小米は「高配低価」戦略を継続し、同等装備の競合車に比べて5〜10万元(約5〜10万人民元)安価に設定する方針を示している。理想i6も同様に、双腔空懸や冷蔵庫といった高級装備を全車種で標準装備し、価格は小米YU7よりも1.38万元(約13,800元)低く設定された。

女性ユーザーへのアプローチ

小米は車体カラーに「流金粉」や「丹霞紫」など女性好みの配色を採用し、三層銀メッキサンシェードやスマートメイクミラー、口紅防落下スロットなど、細部にわたる女性向け機能を搭載した。これに対し、理想i6は「皇后座席」や広い室内空間を売りにしているが、外観デザインや内装の個性化に関しては保守的で、女性ユーザーからの評価は分かれている。

実際、SNS「小紅書」上では、i6の快適性や知能運転支援は好評である一方、デザイン面での評価は賛否が分かれ、特に若年女性からは「家族車」のイメージが強く残るとの声が多い。

市場反応と課題

理想i6は発売直後の5分で1万台以上の大定を獲得し、48時間以内に全国の販売店で平均80〜90台の大定が出るというデータ(理想側発表)もある。総大定数は約5万台に達したとされるが、これは1万元の現金割引と静音電吸ドアなどの特典が付いた期間限定オファーによるもので、割引終了後の販売持続性は不透明である。

一方、小米はSU7とYU7の2モデルで一定の市場シェアを確保しているが、工場の生産能力が15万台/年(一期工場)に留まり、需要に対して供給が追いつかない状況が続いている。特にYU7は納車まで約1年を要し、SUVがヒットした場合は「半年以上待ち」になる恐れがある。

2025年7月の統計では、増程車の販売は前年同期比で11.4%減少し、純電動車は24.5%増加した。増程車市場の縮小は、理想が増程SUVで築いたポジションを脅かす要因となりつつある。

総じて、雷軍と李想は同じ「女性ユーザー争奪」の舞台で、異なる製品戦略とマーケティング手法を展開している。小米はデザインと付加価値で女性の感情的ニーズに訴え、理想は機能と価格で実用性をアピールする。今後、どちらが持続的なシェアを確保できるかは、供給体制の改善と、女性ユーザーの本質的な価値観にどれだけ応えられるかにかかっている。

両社ともに、2025年秋に向けて新たなモデル投入やサービス拡充を計画しており、国内のEV市場はますます多様化と激化が予想される。

出典: https://www.huxiu.com/article/4792933.html?f=wangzhan

2025/10/15

中国高級EVブランド・岚图、紹介上場で資金調達なし 東風グループの戦略と業績

背景と中国EV市場の動向

2024年10月、中国の高級新エネルギー車(NEV)市場では、東風グループ傘下の岚图(ランツー)と、華為(ファーウェイ)と深く提携する赛力斯(サイリス)が同時に香港証券取引所への上場を目指した。赛力斯は約156億香港ドル(約2,300億円)を調達する計画を発表したが、岚图は新株発行を行わない「紹介上場」方式を選択した。

岚图の業績と収益性

岚图は2024年に8万台の販売台数を記録し、業界ランキングで12位に位置付けられた。主力モデルのMPV「梦想家(ドリームハウス)」は同年4.7万台を販売し、NEV MPV部門で第2位となった。2024年上期(1月~7月)における売上高は157.8億人民元(約2,600億円)で、うち車両販売収入は147.3億人民元。売上高は前年同期比で90%以上増加し、毛利率は21.3%に達した。これは同業他社の理想(Li Auto)や小鹏(Xpeng)を上回る数値である。

同期間の調整後純利益は4.79億人民元(約78億円)で、業界内で最も早く単一四半期で黒字化した企業と評価されている。ただし、政府補助金として6.4億人民元(約105億円)を受け取っている点は留意が必要で、補助金を除けば実質的な利益はマイナスになる。

紹介上場とは何か、東風グループの狙い

「紹介上場」は新株を発行せず、既存株式を市場に流通させる形態である。具体的には、東風グループ株式会社(東風集团股份)が保有する岚图の約79.67%の株式を株主に割り当て、東風本体は私有化退市し、岚图だけが独立した上場企業として香港市場に上場する。

東風は伝統的な燃油車中心の事業構造から、評価が低迷し資金調達機能が失われつつあることを背景に、成長性の高いNEV部門を切り離すことで企業価値を高めようとしている。2025年上半期の東風本体の販売台数は82.39万台で前年同期比‑14.7%、売上は545.3億人民元、親会社帰属純利益は0.6億人民元と大幅に減少。一方、岚图は同期間に5.6万台を販売し、前年同期比+85%、調整後純利益は4.8億人民元に達した。

また、岚图は2024年末時点で現金及び現金同等物が72.5億人民元(約1,200億円)あり、短期的な資金繰りに余裕があることも「資金調達不要」の根拠となっている。

コスト構造とESSA(原生智能电动架构)

岚图の高い毛利率は、主に「高端志向・中端補完」の販売構造と、ESSAと呼ばれる共通プラットフォームによるコスト削減に起因する。ESSAはハードウェアの共通化率を90%とし、増程(レンジエクステンダー)、プラグインハイブリッド、純電動の三種動力系統を同一ラインで生産できる。

このプラットフォームにより、電池パック、電動ドライブ、シャシー、電装系統といった主要部品の調達コストと開発コストが大幅に低減される。東風の長年にわたるサプライチェーンと提携先ネットワークも、部品単価の抑制に寄与している。

課題と今後の展望

岚图は高い毛利率と早期黒字化という強みを持つ一方で、販売台数の拡大が最大の課題である。2024年の販売目標は20万台だったが、2025年9月までの累計は9.7万台で達成率は約48.5%にとどまっている。特に、MPV「梦想家」以外の「追光」セダンや「FREE」SUVの販売貢献が不足している。

今後は第4四半期に月平均3.4万台以上の納車が必要とされ、これは過去数か月の平均の3倍以上に相当する。販売網の拡充や新モデルの投入、そして政府補助金依存度の低減が求められる。

資金調達を行わない紹介上場は、短期的には株主構成のシンプル化と上場コストの削減を実現するが、将来的に大規模な投資が必要となった際には増資や配当による資金調達が検討される可能性がある。

総じて、岚图は東風グループの戦略的分離と高付加価値モデルによる利益率向上で、現在の市場環境に適応しつつある。投資家は同社がどの程度販売規模を拡大できるか、そして補助金に依存しない持続的な収益構造を構築できるかに注目している。

出典: https://www.huxiu.com/article/4792092.html?f=wangzhan

蔚来傘下の楽道、L90が10万台量産車下線 今週末に10万台交付へ



楽道ブランドが10万台量産車を下線、L90が主役に

中国の電動車メーカー蔚来(NIO)が展開するサブブランド「楽道(LEDAO)」は、本日公式ウェブサイトで、10万台規模の量産車が正式に下線したことを発表した。下線された車両は最新モデルの大型SUV「L90」で、同社は今週末に10万台目の新車交付を迎える見込みだ。

販売実績と成長スピード

楽道は2022年11月に10,000台の交付を突破し、2023年2月には30,000台、同年6月には50,000台に達した。2024年4月時点での累計は約80,000台と見られ、残り約20,000台を約4か月で納める計画だ。これは中国国内の大型SUV市場において、極めて高速な販売ペースと評価されている。

L90の販売開始から2万台交付へ

「L90」は2023年8月1日に国内で販売を開始し、わずか2か月足らずで20,000台の交付を達成した。9月29日には同モデルの2万台目の納車が完了し、同クラスの大型SUVとしては史上最速の販売記録となった。価格は購入方式で265,800円〜299,800元(約260万円〜300万円)で、バッテリーをリースするプランでは179,800円〜213,800元(約175万円〜210万円)となっている。

バッテリー交換ネットワークの拡充

楽道は蔚来が全国に構築したバッテリー交換インフラを活用できる。具体的には「9縦11横16大都市群」の高速道路上に配置された交換ステーションで、平均走行距離180kmごとに1拠点が設置されている。このネットワークにより、長距離走行時でも数分でバッテリーを交換でき、充電時間の不安を大幅に軽減できる。

ラインナップと価格帯

現在、楽道が販売しているモデルは「L90」と「L60」の2車種だ。「L60」は2023年9月に発売され、標準航続距離555kmモデルが206,900元(約200万円)から、長航続距離730kmモデルが235,900元(約230万円)で提供されている。L90は2023年7月31日に正式に販売開始され、先述の価格帯で購入またはバッテリーリースが選択できる。

中国EV市場における位置付け

中国は世界最大の電動車市場であり、政府の補助金政策や充電・交換インフラの整備が急速に進んでいる。蔚来はその中核企業の一つで、バッテリー交換という独自のサービスモデルで差別化を図っている。楽道は蔚来の技術とインフラを受け継ぎつつ、比較的手頃な価格帯で大型SUVを提供することで、ファミリー層や長距離利用者の獲得を狙っている。

今後の展望と課題

10万台交付のマイルストーン達成は、楽道にとって重要な節目であると同時に、今後の生産拡大やサプライチェーンの安定化が求められる課題でもある。特にバッテリーリースや交換ステーションの稼働率を高めるためには、利用者の認知拡大とサービス品質の維持が鍵となるだろう。加えて、中国国内だけでなく、アジア太平洋地域への輸出や現地生産の可能性も検討されており、グローバル展開への布石が見えてくる。

楽道が示す高速な販売実績とバッテリー交換インフラの活用は、今後の中国EV市場における新たなビジネスモデルの一例として注目される。10万台交付が実現すれば、同社は国内大型SUVセグメントでのシェア拡大と、バッテリー交換サービスの普及に大きく貢献することになるだろう。

出典: https://www.ithome.com/0/889/563.htm

華為乾崑 ADS4 と鸿蒙座舱 5.1 搭載、岚图追光 L が12月国内販売開始へ

中国の新興EVメーカー・岚图(ランツー)から、フラッグシップSUV「追光 L(Zhuiguang L)」が発表された。全車種に搭載されるのは、華為(Huawei)開発の自動運転プラットフォーム「乾崑 ADS4(QianKun ADS4)」と、同社の車載OS「鸿蒙座舱 5.1(Hongmeng Cockpit 5.1)」である。これにより、先進的なドライバーアシスト機能と、統合された車内エンターテインメント・情報サービスが実現される。

動力面では、1.5 Lターボエンジンと2つの電動モーターから構成されるプラグインハイブリッド(PHEV)システムを採用。エンジン最大出力は110 kW、前後電動モーターはそれぞれ150 kWと230 kWを発揮し、総合出力は約380 kWに相当する。バッテリーは容量63 kWhの三元リチウムイオン電池で、CLTC(中国乗用車試験サイクル)に基づく純電走行距離は410 kmと公表されている。

充電は800 Vの超高速充電に対応し、5C(約315 kW)での充電が可能。公式データによれば、20 %から80 %への充電に要する時間はわずか12分である。駆動方式は全車種でデュアルモーター四輪駆動(AWD)を採用し、0 → 100 km/h加速は4.8秒とスポーツ性能も備えている。

中国市場における位置付けと政策背景

中国は近年、政府主導で新エネルギー車(NEV)の普及を加速させている。補助金制度や充電インフラの整備、排出規制の強化などが相まって、国内メーカーは高度な電動化技術の開発に注力している。華為は通信・AI分野で培った技術を自動車領域へ展開し、車載OSや自動運転ソリューションで複数の自動車メーカーと提携している。

この流れの中で、岚图は「追光 L」を通じて、ハイエンドSUV市場への本格参入を狙う。特に、華為のADS4が提供するレベル3相当の自動運転支援と、鸿蒙座舱が実現する車内デジタルエコシステムは、同クラスの競合車と差別化を図る重要な要素となっている。

販売スケジュールと購入特典

同社は10月中旬に公式WeChatアカウントで「追光 L」の試乗車が全国の販売店に順次到着し、10月末までに展示車が店頭に並ぶと発表した。さらに、12月に本格的な販売・納車が開始される予定で、先行予約した顧客には「終身無料の基礎メンテナンス」と「三電(バッテリー・モーター・パワーエレクトロニクス)に対する終身保証」が付与される。

車体サイズは全長5,125 mm、全幅1,985 mm、全高1,522 mm/1,505 mm(ルーフレール有無により変動)、ホイールベースは3,010 mmで、広い室内空間を確保している。燃費はWLTCモードで100km走行あたり5.67 Lのガソリン消費と公表され、プラグインハイブリッドとしては競争力のある数値だ。

デザインとカラーバリエーション

外装は「金銮红(ジンルンホン)」「金耀黑(ジンヨウヘイ)」のツートーンカラーに加え、単色で「玄英黒」「杜若白」「宸星灰」「香槟金」など計6色が用意されている。内装は「丹霞红(タンシャホン)」「稲米白(ドウミバイ)」「煙山灰(エンザンハイ)」の3色から選択可能で、素材感や配色にこだわった高級感が演出されている。

これらのカラーバリエーションは、11月からオンラインと実店舗での予約受付が開始され、顧客は自分好みの組み合わせを選べるようになる。

「追光 L」は、先進技術と中国国内の政策支援を背景に、2024年後半の中国EV市場に新たな選択肢を提供することが期待されている。

出典: https://www.ithome.com/0/889/550.htm

2025/10/12

比亚迪(BYD)仰望U9 Xtreme、ブラジル唯一のオーナーにレーオ・サンチェス氏が選ばれる

中国電動車メーカーBYD、超高性能モデル『仰望 U9 Xtreme』を限定販売

中国の電動車大手・比亚迪(BYD)は、同社が展開する高級ブランド「仰望(Yangwang)」から、世界限定30台のスーパースポーツカー「仰望 U9 Xtreme(通称 U9X)」を発表した。2025年9月20日、河南省郑州航空港区の比亚迪サーキットで正式に公開された本モデルは、極限走行性能を追求した特別仕様車として注目を集めている。

U9 Xtreme の技術的特徴と記録

U9 Xtreme は、比亚迪が開発した全域1200V高圧プラットフォームをベースに、4基の30,000回転モーターを搭載。各モーターのピーク出力は555kWで、総合出力は3000PS(約2200kW)を超える。車体重量に対する推進力は1217PS/tという驚異的な数値を実現し、従来の電動スーパーカーを大きく上回る加速性能を持つ。

冷却システムは二層構造の新設計に刷新され、総合冷却効率が133%向上。ブレーキはチタン合金と炭素陶器を組み合わせた「チタン合金炭陶ブレーキシステム」を採用し、耐熱性と制動力を高めた。タイヤはGitiSport社のe・GTR²PRO半熱溶融コンパウンドを使用し、トラック走行時のグリップと耐久性を最適化している。

2025年8月に実施されたエンジニアリングテストでは、U9 Xtreme が世界最高速度記録を更新し、496.22km/hを記録した。続く9月のニューベルクリン北環(Nürburgring Nordschleife)では、6分59秒157のラップタイムで157周を走破し、量産電動車として初めて7分台を突破した。

ブラジル市場への進出と唯一のオーナー

同社のブランド・広報部門総経理である李云飞氏は、2025年10月12日の微博投稿で、ブラジルの著名レーシングドライバーであり、フォーブス・ブラジル版のトップ富豪に名を連ねるレオ・サンチェス氏が、同国で唯一の「仰望 U9 Xtreme」オーナーになることを明らかにした。李氏によれば、過去1か月余りでブラジル国内からは20件以上の購入意思表示が寄せられたが、最終的にサンチェス氏が選ばれた背景には、同氏のレースへの情熱と「仰望」ブランドへの長年の関心・執着があったという。

ブラジルは近年、電動車の導入促進策を強化しており、政府は2024年に電動車購入補助金や充電インフラ整備の予算を大幅に拡充した。こうした政策環境の中で、ハイエンド電動スポーツカーへの関心も高まっているが、U9 Xtreme のような超限定モデルは、国内での供給枠が1台に限定されるため、所有者のステータスは極めて高いものとなる。

比亚迪の戦略と今後の展望

比亚迪は、電池技術とモーター技術で世界トップクラスのシェアを持ち、2023年には全世界で約300万台の電動車を販売した実績がある。高性能モデル「仰望」シリーズは、同社が単なる量産電動車メーカーから、ラグジュアリー・ハイパフォーマンス市場へも本格参入する姿勢を示すものである。

U9 Xtreme の限定販売は、グローバルで30台、うちブラジルは1台という配分で行われ、予約受付は2025年10月中旬に開始された。購入希望者は、比亚迪の公式サイトから専用のカスタマイズプランを選択でき、車体カラーや内装素材、走行モードなどを個別に設定できる。

まとめ

「仰望 U9 Xtreme」は、電動車が持つ可能性を極限まで引き上げたモデルとして、世界的な速度記録とトラック走行性能で注目を集めている。ブラジル唯一のオーナーに選ばれたレオ・サンチェス氏は、同車の性能とブランド価値を体現する象徴的存在となるだろう。比亚迪は、こうしたハイエンドモデルを通じて、電動車市場全体のイノベーションと高付加価値化を加速させる意図を示している。

出典: https://www.ithome.com/0/888/805.htm

2025/10/06

Xiaomi、次世代フラッグシップ「17T」シリーズを2026年2月頃に発表か―インドで先行発売も期待

先月発表された Xiaomi 15T 系列に続き、同社は次期フラッグシップとして「Xiaomi 17T」と「Xiaomi 17T Pro」の情報をリークさせました。IMEI データベースに新しい型番が現れたことで、2026 年 2 月頃のグローバル展開が予想されています。

17T シリーズの概要と技術仕様

モデル番号は「2602DPT53G(グローバル版)」「2602DPT53I(インド版)」で、16T をスキップして直接 17T へと名前が進む形です。搭載が見込まれるのは、次世代チップ「Dimensity 8500(17T)」「Dimensity 9500(17T Pro)」で、いずれも高速 AI 演算と省電力性能を兼ね備えたものです。また、同時に導入される HyperOS 3 によって、MiUI からの大幅な UI 変革が期待されています。

インド市場への再進出と過去シリーズとの比較

インド向けモデルが確認されたことから、同社は 2021 年に登場した 11T 系列以来、T 系列を再び同市場に投入する計画と見られます。一方、17T Pro にはインド版が存在しない点が注目され、ハイエンド志向のインドユーザーには別途上位機種が提供される可能性があります。価格帯や販売戦略は、過去の Mi 12T 系列や Redmi Note 系列と同様に、コストパフォーマンスを重視した設定になると予想されます。

今後は、2026 年上半期に中国本土で先行発売される 17 系列と同時に、グローバル・インド市場でも本格的な販売が始まる見通しです。新チップと HyperOS 3 の組み合わせが、競合他社との差別化にどれだけ寄与するか注目です。

Source: https://www.gizmochina.com/2025/10/05/xiaomi-17t-xiaomi-17t-pro-model-numbers-launch-timeframe/

2025/09/05

NIO、黒字化へのラストスパート:CEOが語る「本質」と「妥協」の生存戦略


中国の新興EVメーカーNIO(蔚来)が発表した第2四半期決算は、市場にポジティブな驚きをもたらしました。販売台数は前期比で大幅に増加し、純損失も縮小。特にサブブランドの好調が全体を牽引しており、同社が目指す第4四半期の黒字化へ向けて、確かな手応えを感じさせる内容となりました。今回の決算報告と李斌(William Li)CEOの言葉から、NIOが生き残りをかけて実行する、現実的かつ大胆な戦略が見えてきます。

販売台数と引き換えに「妥協」を受け入れた製品戦略

NIOの第2の成長エンジンとなっているのが、サブブランドの「楽道(Lèdào)」です。特に新型SUV「L90」は、CEO自らが「ユーザーの声に耳を傾けた」結果として、これまでNIOがこだわってきた哲学を一部「妥協」し、後部座席の大型スクリーンや大型冷蔵庫といった、市場で人気の高い機能を積極的に採用しました。李斌CEOが「やるなら徹底的にやる」と語るように、この方針転換が功を奏し、販売台数を大きく押し上げています。また、新型「ES8」では旧モデルから大幅な値下げを断行するなど、ブランドイメージの維持よりも、まずは市場での競争に勝ち抜き、規模を確保するという強い意志が表れています。この価格戦略と製品の魅力向上により、8月には月間販売台数が初めて3万台を突破し、戦略が正しい方向へ進んでいることを証明しました。

黒字化は誰のためか?コスト管理と組織改革で見据える未来

NIOは第4四半期での黒字化達成という明確な目標を掲げています。その達成には、販売台数の増加だけでなく、徹底したコスト管理が不可欠です。同社はすでに、スマートフォン事業の更新中止や、開発リソースの選択と集中を行うことで研究開発費を抑制。さらに、販売・管理費についても、セールスチームの組織改革などを通じて効率化を進めています。李斌CEOは、黒字化は「他人に見せるためではなく、自分たちの歩んできた道を検証するため」のものだと語ります。財務的な健全性を取り戻すことは、ユーザーやサプライチェーンからの信頼を獲得し、持続的な成長を遂げるための重要なマイルストーンなのです。目先の利益だけでなく、組織全体の「実力」を底上げし、厳しい競争を勝ち抜くための基盤固めが、今まさに進行しています。

Source: https://36kr.com/p/3453552360167047?f=rss

2025/09/01

中国企業の勢いが止まらない!EV新時代とグローバル展開の最前線


テクノロジーとビジネスの世界は、今この瞬間も目まぐるしく変化しています。特に中国市場から発信されるニュースは、その変化の速さと規模の大きさで常に私たちを驚かせます。最近の動向からは、特に「EV(電気自動車)市場の競争激化」と「コンシューマーブランドのグローバル展開」という、注目すべき2つの大きな潮流が見えてきました。今回は最新情報をもとに、中国企業の野心的な目標とその戦略を深掘りしていきます。

激化する中国EV市場:シャオミと理想汽車の野心的な目標

中国のEV市場は、まさに戦国時代の様相を呈しています。特に注目すべきは、スマートフォン大手シャオミ(小米)の動向です。同社はEV市場への参入後、2025年8月には月間30,000台以上の納車を継続するという、極めて野心的な目標を掲げました。同様に、新興EVメーカーの理想汽車(Li Auto)も、2025年末までにハイエンドEV市場で「トップ5を維持し、トップ3を目指す」という高い目標を公言しており、市場の覇権をめぐる争いはますます激しくなっています。一方で、日本の8月国内新車販売台数が前年同月比で10.6%減少したというニュースは、中国市場の勢いを一層際立たせており、世界の自動車業界のパワーバランスが大きく変わろうとしていることを示唆しています。

日本市場にも進出!中国発コンシューマーブランドのグローバル戦略

中国企業のグローバル展開も加速しています。その象徴的な出来事が、人気玩具ブランドTOP TOYの日本初店舗のオープンです。東京・池袋のサンシャインシティにオープンした店舗は、初日の売上だけで1100万円を突破し、日本市場での高いポテンシャルを示しました。この成功は単発のものではありません。ライフスタイル雑貨ブランドのMINISO(名創優品)は、上海の旗艦店で月間1600万元(約3億2000万円)という驚異的な売上を記録し、そのうちIP(知的財産)関連商品の売上が8割以上を占めました。両社に共通するのは、単に製品を販売するだけでなく、強力なIPを軸としたブランド戦略でファンの心を掴み、日本のような成熟した市場にも積極的に進出している点です。彼らの巧みな戦略は、今後のグローバル市場における新たな成功モデルとなるかもしれません。

Source: https://36kr.com/p/3447955822646660?f=rss