2026/02/14

字节跳动、AIチップ開発で大規模採用開始!生成AI時代の裏側

  • 字节跳动がAIチップ・CPU・VPUなど4本柱で自社開発を加速
  • 北京・上海・深圳で規模拡大の採用を開始、千人規模のチームへ成長中
  • 自社チップで算力コスト削減と生成AI推論性能向上を狙う

こんにちは!テックブロガーの○○です。最近、字节跳动(バイトダンス)が自社チップ開発チームの大規模採用を開始したってニュース、目に留まりませんでしたか?AIブームの波に乗って、生成AIやLLMの推論コストを下げるために、プラットフォーム側がハードウェアまで自前で作る動きが加速しています。中国テックの最前線で何が起きているのか、ちょっと掘り下げてみませんか?

字节跳动のチップ戦略、全体像を整理しよう

字节跳动は2020年に自社チップ事業をスタートし、現在は「AIチップ」「サーバーCPU」「VPU(動画処理ユニット)」「DPU(データ処理ユニット)」の4つのプロダクトラインを展開しています。特に注目すべきは、生成AIモデル「豆包(Doubao)」の推論に特化したAIチップです。大規模言語モデル(LLM)の推論は膨大な演算リソースを必要としますが、専用チップを使うことで電力消費とコストを大幅に削減できると期待されています。

AIチップ:豆包大モデルの推論を高速化

字节跳动のAIチップは、最新の半導体プロセス(7nm/5nmクラス)を採用し、マルチコア構成と高帯域メモリを組み合わせています。これにより、トランスフォーマーベースのLLMをリアルタイムで処理でき、ユーザーへの応答速度が格段に向上します。実際、同社は「10万枚以上のサンプルチップを3月末までに出荷、最終的には35万枚規模の量産を目指す」と発表しています。

サーバーCPU:データセンター向け汎用計算基盤

AIチップだけでなく、データセンター全体の計算リソースを支えるCPUも自前で設計しています。CPUチームは約200名、AIチップチームは500名以上と、合計で千人規模に拡大中です。自社CPUは、クラウドサービスや広告配信のバックエンドでの汎用計算に最適化されており、他社のx86やArmベースのCPUと比べてコストパフォーマンスを高める狙いがあります。

VPU・DPU:動画とネットワークの最適化

動画プラットフォーム「抖音(Douyin)」や「TikTok」の膨大な映像データをリアルタイムで処理するため、VPU(Video Processing Unit)を開発。映像のデコードやコンテンツ審査に特化したハードウェアで、AIベースのモデレーション精度を向上させています。また、DPU(Data Processing Unit)はデータセンターネットワークのスループットを最適化し、データ転送のボトルネックを解消する役割を担っています。

なぜ大規模採用が必要なのか? 背景にある市場と技術の潮流

AIチップ市場は、NVIDIAやAMD、Intelといった米国大手が長年独占してきましたが、近年は中国のテック企業が追い上げを見せています。字节跳动が採用を拡大する理由は大きく分けて3つあります。

  1. 生成AI需要の急増:ChatGPTやClaudeといったLLMが普及し、企業は自社サービスにAIを組み込みたがっています。自前チップでコストを抑えつつ、差別化された推論性能を提供したい。
  2. サプライチェーンリスクの回避:米中貿易摩擦で先端半導体の調達が不安定になる中、設計から製造まで自社でコントロールできる体制を整える必要があります。
  3. データセンターのスケールアップ:字节跳动は動画・広告・SNSといったデータ量が膨大です。専用ハードウェアでネットワークと計算リソースを最適化し、運用コストを削減したい。

日本企業にとっての示唆は?

日本のAIチップメーカーやデータセンター事業者にとって、字节跳动の動きは「競争の激化」だけでなく「協業のチャンス」でもあります。たとえば、国内の半導体受託製造(ファウンドリ)企業は、先端プロセスでの量産支援を通じて中国企業とパートナーシップを組む可能性があります。また、AIインフラ領域での最適化ソフトウェアやミドルウェアを提供する日本企業は、字节跳动のCPU・DPU向けにカスタマイズされたソリューションを提案できるかもしれません。

さらに、生成AIの推論コスト削減は日本のスタートアップにとっても重要課題です。自社チップを持つ字节跳动のように、ハードウェアとソフトウェアを一体化したエコシステムを構築すれば、サービス価格を下げて市場シェアを拡大できる可能性があります。日本のベンチャーが「AIチップ+LLM」モデルで参入する際の参考になるでしょう。

まとめ:今後の展開はどうなる?

字节跳动は、2024年末までにAIチップの量産体制を整え、最低10万枚、最大35万枚の出荷を目指すとしています。採用が本格化すれば、設計チームはさらに拡大し、次世代のマルチモーダルAIやエッジAI向けのチップ開発にも乗り出す可能性があります。中国テックがハードウェア領域で本格的に自立する姿は、生成AI時代のインフラ競争を一層激化させるでしょう。

読者の皆さんも、AIチップの動向を見逃さずに、ビジネスや技術戦略にどう活かすか考えてみてくださいね。次回は、実際に字节跳动が提供するAIチップのベンチマーク結果や、国内外の競合製品と比較した性能評価を深掘りしたいと思います。

出典: https://www.ithome.com/0/921/907.htm