2016/12/20

中国の決済市場:NFCからQRコードへの移行

中国では、NFC(Near Field Communication)基準がわずか5年で導入されましたが、その進展は限定的でした。中国銀聯(UnionPay)が独自のQRコードソリューションを開始したことは、NFCの中国市場での役割の終焉を示唆しています。銀聯はかつてNFCの主要な支持者でしたが、今やQRコードへの移行に舵を切っています。

QRコードの急速な普及

2010年代初頭、中国ではQRコードの普及が加速しました。日本と韓国のQRコード利用の成功に触発された中国の企業は、商品の識別、位置情報のチェックイン、モバイルマーケティングにQRコードを活用しました。AlibabaとTencentは、QRコードを利用した決済システムを推進し、市場に大きな変革をもたらしました。

NFCとQRコードの対比

現在、中国のモバイル決済の80%以上がQRコードを使用しています。これに対し、Apple Payを含むNFCベースの決済システムは、中国市場での足場を確立するのに苦労しています。NFCは技術的には確立していますが、実装コストと時間の面でQRコードに対抗できていません。

中国銀聯のQRコードソリューション

中国銀聯は、銀行向けの将来の業界標準となるQRコードソリューションを提供しています。これにより、銀行の技術的課題は軽減されますが、エンドユーザーにとって魅力的な製品を提供する道はまだ開かれていません。

NFCの未来は?

NFCは、新規および既存の加盟店と消費者にとって、QRコードの利便性に対抗できるか疑問です。銀聯はNFC決済を市場に押し出す意志を示していますが、大きな進展は見込めないでしょう。2017年は中国におけるNFCの終わりの始まりかもしれません。

情報源:KapronAsia、ChinesePayment翻訳編集