
- 李飛飛氏率いるWorld Labsが10億ドルの新ラウンド資金調達に成功
- NVIDIA・AMD・Autodeskといったハードウェア・ソフトウェア大手が投資
- 「空間インテリジェンス」技術が3D生成AIの次なるフロンティアに
こんにちは!テックブロガーの○○です。今回のニュース、かなりワクワクしませんか?AI界のレジェンド、李飛飛(フェイフェイ)教授が創業したWorld Labsが、米国シリコンバレーで史上最大級の10億ドル調達に成功しました。しかも投資陣にNVIDIAやAMDといったチップ巨人が名を連ねているんです。これが意味するのは、AIが2次元の画像やテキストだけでなく、3次元空間そのものを『見て、考えて、動く』時代が本格的に幕を開ける、ということです。さっそく、どんな技術が背後にあるのか、そして日本の皆さんにとってどんな示唆があるのかを掘り下げてみましょう。
World Labsが10億ドル調達の背景
World Labsは2024年9月に設立されたばかりのスタートアップですが、すでに4ラウンドの資金調達を経て、今回の10億ドルという巨額資金を獲得しました。投資家は以下の通りです。
- チップ巨頭:NVIDIA、AMD Ventures
- デザインソフト大手:Autodesk(2億ドル出資)
- トップVC:Andreessen Horowitz、NEA、Radical Ventures
- 個人投資家:Geoffrey Hinton、Jeff Dean、Ashton Kutcher など
この豪華陣容が示すのは、単なる資金提供以上に「空間インテリジェンス」への戦略的関心です。特にNVIDIAとAMDは、GPU・AIアクセラレータの開発で世界をリードしており、3D生成モデルの訓練・推論に不可欠なハードウェアを供給します。Autodeskは3D CAD・設計ツールの王者で、AIと組み合わせた次世代デザインプラットフォームを狙っています。
投資家陣とその意味
投資家がAIの「空間」領域に注目した理由は何でしょうか?それは、生成AI(GenAI)が2D画像やテキストで大きなインパクトを与えた後、次のステップとして「3D世界の創造と操作」が必然的に来ると考えているからです。GPUの演算能力が飛躍的に向上し、マルチモーダルAIが画像・音声・テキストを統合できるようになった今、3D空間をリアルタイムで生成・シミュレートできる基盤が整いつつあります。World Labsはこの流れを先取りし、AIが「見る」だけでなく「行動する」能力を持つエージェントの実装を目指しています。
「空間インテリジェンス」とは何か
李飛飛教授は、AIの知能は大きく「言語インテリジェンス」と「空間インテリジェンス」の二本柱に分かれると語ります。言語インテリジェンスはすでにChatGPTやClaudeといったLLMで実証済み。一方、空間インテリジェンスは「見る」→「理解」→「行動」のサイクルを3D空間で完結させることです。
具体的には、以下のような機能が期待されています。
- 画像や動画、テキストから瞬時に3Dシーンを再構築
- 生成された3Dオブジェクトを物理エンジンでシミュレートし、リアルなインタラクションを実現
- 自然言語で指示を出すだけで、仮想空間内に建築物や機械装置を自動設計
2025年末にリリースされた「Marble」は、文字列や画像1枚から数十秒で高保真な3Dバーチャルワールドを生成できるデモです。まさに「AIが3D宇宙を手作り」する時代の入口と言えるでしょう。
AIが3D世界を理解・生成する仕組み
技術的には、NeRF(Neural Radiance Fields)やDiffusion Modelを拡張した「3D Diffusion」が核となります。これらは2D画像のピクセル情報を「光線」情報に変換し、空間的な密度と色を推定します。さらに、LLMが生成したテキストプロンプトを条件付けに使うことで、意図したレイアウトやスタイルをコントロールできるのです。
ここで重要なのは、GPUやAIチップの計算リソースです。NVIDIAのH100やAMDのMI300といった最新世代のアクセラレータが、数十億パラメータ規模の3Dモデルを数分で訓練・推論できるようにしています。つまり、ハードウェアとアルゴリズムが同時に進化した結果、空間インテリジェンスが実用化に近づいたと言えるでしょう。
日本市場への示唆と競合状況
日本でもAR/VRやデジタルツイン、ロボティクスといった分野で3D生成AIへの関心が高まっています。例えば、ソニーやパナソニックは産業ロボットにAIビジョンを組み込む実証実験を進めており、Autodeskのような設計ツールと連携すれば、設計者が「口頭で」指示しただけで部品の3Dモデルが自動生成される未来が見えてきます。
また、国内スタートアップの「Preferred Networks」や「ABEJA」も、3D点群データを扱うAI技術を開発中です。World Labsのように大手チップメーカーと直接提携できれば、国内企業はハードウェア面での競争力を大幅に高められる可能性があります。
日本の製造業や建築業界にとっては、設計からシミュレーション、製造までを一貫してAIが支援する「空間インテリジェンス」プラットフォームは、コスト削減とイノベーション創出の両輪になるでしょう。皆さんの会社でも、プロトタイプの設計やトレーニングデータの自動生成に活用できるシーンはありませんか?
日本の産業での活用シーン
具体例を挙げると、以下のような応用が考えられます。
- 自動車部品の3DモデリングをAIが自動生成し、CAE解析まで自動化
- 建築設計で「この部屋はこうしたい」というテキスト指示から、内装レイアウトを瞬時に作成
- ゲーム・エンタメで、クリエイターが簡単なスケッチだけで広大な仮想マップを構築
これらはすべて、World Labsが目指す「空間インテリジェンス」の実装例と重なる部分が多いです。日本企業が早期にこの技術を取り込むことで、グローバル競争での優位性を確保できるのではないでしょうか。
これからの展望と課題
World Labsは今回の資金で、研究開発チームの拡充とGPUクラスターの増強、そして「Marble」の商用化に向けたプロダクト化を加速させると発表しています。ですが、課題も山積みです。
- 高精度な3D生成には膨大な計算リソースが必要で、コストがボトルネックになる可能性
- 生成された3Dコンテンツの著作権や安全性、倫理的な問題への対応
- 実世界の物理法則と完全に合致させるためのシミュレーション精度向上
それでも、AIが「見る」だけでなく「作り、動かす」時代はすぐそこにあります。皆さんも、AIが生成した3D空間で新しいビジネスやクリエイティブな体験を想像してみてください。きっと、今までにないインスピレーションが湧いてくるはずです。
以上、李飛飛氏とWorld Labsの最新動向をお伝えしました。次回は実際にMarbleを使ったデモを交えて、具体的な操作感をレポートしたいと思いますので、お楽しみに!