2025/11/05

中国のAI投資大賞・低価格MacBook計画・WeChat Pay新AI機能など2026年春の主要テックニュース

2026年の長期春節連休が発表

中国国務院は2026年の主要祝日について、春節(旧正月)の連休を9日間とすることを正式に通知した。これは近年の「拼假」政策の延長で、連続した長期休暇を活用し、旅行や帰省のピークを分散させる狙いがある。各地域・部門には、休暇中の警備や感染症対策、業務継続体制の確保が求められている。

AIが暗号資産取引で競う 中国モデルがトップに

先週開催されたAI投資大賞では、6つの大規模言語モデルが10,000米ドル(約1万円)を資金としてHyperliquidプラットフォーム上で暗号資産永続先物取引に挑んだ。中国のモデル「Qwen 3 Max」は口座残高が12,232米ドルとなり、22.32%のリターンで優勝。続く2位は「DeepSeek V3.1」で、口座残高は10,489米ドル、リターンは4.89%、シャープレシオが最高だった。対照的に、OpenAIの「GPT-5」は口座残高が3,734米ドルにまで減少し、62.66%の損失率で最下位となった。

Apple、低価格版MacBookの開発情報が再浮上

Bloombergの報道によると、Appleは学生やライトユーザー向けに、iPhoneと同等のAシリーズチップを搭載した低価格版MacBook(内部コード名J700)を2026年上半期に発売する計画だ。画面は13.6インチ未満の小型ディスプレイで、A18 Pro(iPhone 16 Pro相当)を採用するとされる。内部テストでは、同チップの性能が数年前のM1を上回ると評価されている。

価格は1,000米ドル未満(約7,129元)を見込んでおり、現在のMacBook Air(中国本土価格7,999元、米国価格999米ドル)よりも低価格帯に位置付けられる。過去にAppleはM1搭載MacBook Airを小売店で700米ドル未満(約4,990元)で販売した実績があり、今回の機種は5,000元前後になる可能性が指摘されている。

WeChat Payが3つのAI機能を追加

WeChatは決済サービスに元宝AIを統合し、以下の3機能を提供開始した。

  • 自動収金:紙のメニューを撮影するとAIが料理名と価格を認識し、QRコード決済に自動反映。
  • 宣伝文案の自動潤色:入力された商品情報をターゲット層(学生・ビジネスマン・高齢者)や文体に合わせて最適化。
  • 技術支援アシスタント:API連携やコード例を提示し、開発者のハードルを低減。

これにより中小店舗はデジタル化コストを削減し、業務効率化が期待される。

Samsung Exynos 2600、2nmプロセスでApple M5に迫る性能

Samsungの次世代フラッグシップCPU、Exynos 2600のベンチマーク結果が流出した。Geekbenchのシングルコアスコアは4,217点、マルチコアは13,482点で、シングルコア性能はAppleのM5チップに近いと評価された。CPUは「1+3+6」構成の10コアで、最大クロックは4.20GHz、パフォーマンスコアは3.56GHz、効率コアは2.76GHzという仕様になる。2nm GAAプロセスを採用した世界初のスマートフォン向けチップである。

Apple、中国でのオンライン販売を厳格に制限

Appleは中国国内の正規販売店に対し、オンラインプラットフォームでの製品展示・販売を禁止する新たな指示を出した。これには「一件达」や「小时达」などの即時配送サービスも含まれ、実店舗以外での販売が全面的に排除される。深圳の販売店担当者は、規定は新制度ではないが、最近の執行が強化されたと述べている。

スマートウェア市場で小米がトップシェアを獲得

ロトテックの季報によると、2026年第一四半期のスマートバンドオンライン販売台数は296.9万台で、前年同期比13.5%増、売上高は9.4億元で33.5%増となった。シェアは小米が64.4%で首位、華為(Huawei)が28.0%で続き、合計で92.4%を占める。全チャネルの腕時計型ウェア全体は1,733万台で、前年同期比6.7%増と成長が鈍化したものの、健康モニタリングや生成AI機能を搭載した新製品が市場を牽引している。

任天堂、Switch 2の年間販売予測を上方修正

任天堂はSwitch 2の2026年度販売目標を1,900万台に引き上げた。これは前回の予測(1,800万台)を上回るもので、同社は新機種のゲームラインナップとハードウェア性能向上が需要を押し上げると見込んでいる。

特斯拉、上海進博会でロボットとCybercabを公開

第七回上海国際輸入博覧会(開催期間:本日~11月10日)において、特斯拉はヒューマノイドロボットと新型無人タクシー「Cybercab」のアジア初展示を行った。その他、サイバートラベルSUV、Model Y Lバージョン、V4スーパーチャージャー、Solar Roof、Powerwallといったエネルギー関連製品も同時に展示された。特斯拉はこれらを通じて、モビリティと家庭エネルギーの統合ビジョンを示した。

アイスランド、Anthropicと協力し国家規模のAI教育を開始

アイスランド教育・子ども省は、Anthropicが提供する対話型AI「Claude」を全国の教師に配布し、AI活用教育のパイロットプログラムを開始した。これは政府主導の初のAI教育試験であり、教師の授業準備や生徒への個別指導にAIを活用することを目的としている。

以上、2026年春にかけて中国・アジア圏で注目されるテクノロジー動向をまとめた。

出典: https://www.ifanr.com/1643334